kanae
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works
オーギカナエの美術の仕事
MObile
smile
tea room
スマイルの旅プロジェクト
プロジェクトについて
2017年にOpenart2017(スウエーデン・オレブロ市)の参加作品として「モバイル・スマイル・ティールーム」をつくった。
後方部のにじり口から中に入ると四畳ほどのお茶室になっていて、訪れた人たちにお抹茶を点て、一緒に楽しんだ。
レモンイエローの光が降るお茶室は短い北欧の夏の為に柚子の香りを供すると共に光を満喫できるように作り、人々から愛された。
翌年、東アジア文化都市2018金沢「変容する家」(金沢21世紀美術館)で、スマイル茶室を再制作して琉球畳を二畳分入れ、さらに居心地をよくした。
掛け軸や抹茶茶碗、菓子器、など道具類の再制作もし、シュガークラフトによるお茶菓子も金沢21世紀美術館のボランティアによる茶会部と共に
制作してお茶会に出した。
坂道や、階段の多い金沢の地形を考慮して、スウエーデンではカートだったのに対して背負えるスマイル旅箪笥を制作し、茶会部と共に市民を巻き
込みどこでも始めることのできるモバイル・スマイル茶会も行なった。
また出自に関わる 曽祖伯父、曽祖叔父の茶人で数寄屋建築家の仰木魯堂と指物師の仰木政斉に触れた「100歳違いの先祖と私」の展示も行い改めて
自分と作品の関係性を再認識した。
その後スマイルの旅プロジェクトと称し、2019年は中国・重慶(原・美術館)での「O’Kids」展で室内型のスマイル茶室を竹組みと黄色のオーガンジーを使って製作し、無数の形の黄色のクッションを入れ子供たちが遊んだり、時には大人も子供も一緒にお茶会が楽しめるような空間にした。
同年に行われた広島市現代美術館での「鯉は泳ぐ」展では広島にちなんだオリジナルのお菓子と抹茶のお点前を福岡県太宰府市にある菓子調整処「藤丸」の藤丸阿弥氏の協力によりお茶会としての完成度も高めていった。
やがてコロナ禍となり感染対策をしてのスマイル茶会や、スマイル茶室自体を使わないモバイル茶会など様々な場所で「スマイルの旅プロジェクト」は活動し続けている。
モバイルスマイルとはスマイル茶室が移動するという意味もあるが、スマイル茶会で得た笑顔を持ち続けるという意味が大きい。
オーギカナエ