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​Past and future-これまでとこれから

2022 works

1192年、企業メセナの一つとして東京渋谷にアートスペースアでき、個展を開催することになった。

その頃の私は幼い頃の記憶を元にして自分の中心を見つける作品制作を個展形式で繰り返していた。「Holeー洪水を見るために」というタイトルをつけたこの作品は3〜4歳の頃の記憶に由来している。Holeとはアナのことであり、森の中のその場所で過ごした記憶である。また同時期に繰り返してみた洪水の風景、それは大人になってから出会った八重山諸島の旅で観た身の風景や、風葬の後と言われた小さな横穴など私の中を揺らし続けるものと重なり合った。

このギャラリーの空間が当時の渋谷のスペースにサイズ感が似ていることもあって完全ではないが、できるだけ当時の作品をそのまま再展示した。

展覧館終了とともに閉じた作品を29年ぶりに開けてみようと思った。

コロナを境にして言って見れば、過去の作品を思い描いて考えることはあっても再展示したいと思ったことはなかった。

コロナ後では、私は速度を緩め、自分の足元twitter 見るようになった。そのことが過去に作った作品にまた出会いたいと思わせたのかもしれない。自分の身長に合わせて作った塔と階段のようなオブジェは、金色の真鍮で覆われていたが、久しぶりに出したその色は黒く変わっていた。対照的にキャンソン紙に描いたドローイングは閉じたときそのままの色彩だった。

黒く変わった作品を見てもそれを私は悪いことだとは思わない。最近作も一緒に展示することにした。

最近はトーラス(円環)に興味がある。

自分の小さな世界をみつめ、か細い道を歩いていたら大きな通りと繋がることがある。

前進しているのか後退しているのかトーラスの中ではわからない。

​この展示を起点にして3月にギャラリーエウレカでの未来の展示を考えたい。

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​Photo

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